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2010/06/23

クリスチャン・ツィメルマン ピアノリサイタル (6/10)

クリスチャン・ツィメルマン ピアノリサイタル
6月10日(木) サントリーホール
オールショパンプログラム (B)
 ノクターン第5番 嬰ヘ長調 Op.15-2
 ピアノソナタ第2番 変ロ短調 Op.35 「葬送」 
 スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31
   ~ 休憩 ~
 バラード第4番 ヘ短調 Op.52
 ピアノソナタ 第3番 ロ短調 Op.58
♪アンコール ワルツ7番 Op.64-2

さて、ツィメルマンの3夜目。当初の発表では、サントリーホールは3日間、すべて違うプログラムという事だったのですが、最後の「舟歌」が、「バラード4番」に変更になりました。

入り口で受け取ったチラシには、後半まずバラード、そしてソナタ3番が最後という演奏曲順変更のお知らせが・・・。うわぁ・・・!あの3番が最後では、細胞が沸騰しながら帰る事になるなぁと、始まる前から動悸が・・・。(笑)

先週末の新潟から3日間は演奏会がなかったので、少しは休養が取れたのでしょうか。毎日のように、暑かったり寒かったりと気候がクルクル変わる日本に約1ヶ月。いくら自分の家があるとは言え、食事等どうしているのやら・・・。胃腸も疲れているかも。いくらなんでも、日本人のようにお茶漬けサラサラっていう事もないでしょうし。(笑)コンサート終わって帰って、さ~て、お茶漬けでも食べて寝るか・・って言ってたら、けっこう可笑しいかも、と一人想像して笑ってしまいました。

1曲目のノクターン。とても自由に弾いている感じ。でも意外にもトリルがあれ?みたいなはずし方というか、やはり疲れが出ているのかしら?と、一瞬心配がよぎりましたが、すぐにそんな事は、「ふ~っ」とツィメルマン風が吹いて払拭。うっとり、ため息ものの美しいノクターン。あぁ、これがもう聞けないなんて・・・とじわりと涙が浮かびそうになりました。翌日の横浜行こうかしらと思ったくらい。あぁいう演奏の後、やっぱり思わず拍手する気持ちも分かりました。そのままソナタに入りたかったかもしれませんが・・・。

続くソナタ2番。す・・・すごい。こんなに前半から飛ばして良いのでしょうか。でももうどっぷり音の沼にはまりまして、抜け出る事なんてできません。息苦しい・・・。葬送行進曲の濃霧がときおり晴れ間を見せ、そしてまた靄が立ちこめ、遠のいて・・・息をひそめていると、4楽章がダダダダダ・・・と。

そして、スケルツォ。なんと楽しい、何度か客席に顔を向けながら楽しそうに弾いている人が、さっきまで葬送を弾いていた人なんだなぁ、となんだか不思議な感覚に陥りました。数年前に比べて、たまにミスタッチもあるけれど、もうそういう事はどうでも良いというか気にならない。「音楽」がそこにあるのです。

休憩中にステージ上のピアノをしみじみ見ながら、この後、ツィメルマンのショパンをいつ聴けるのだろうか?と考えてるとなんだか寂しくなってしまいました。

休憩あけのバラード4番。タンタンタン♪と3音ですぐに世界が変わった・・・。あぁ・・・幸せな空間。優しくて暖かくて爽やかで・・・。このまま時が止まったら、ずっとこの幸せな気持ちのままいられる・・・。と思いました。

ソナタ3番は、いまだに自分の中で鳴り響いています。あの時の感覚が身体から消えないんです。もうこういうショパンを聴いたら、ショパンの打ち止めか・・・それはないけれど。(笑)
優美、明晰、華麗・・・と、どんな言葉をもってしても表せるものではなく、ひたすら魂に響いてくる音色でした。

なんと・・・アンコールがありました。ワルツ・・・。まさかまさかワルツが聞けるなんて・・・しかも64の2・・・。哀しく美しく、柔らかく耽美な・・・もう細胞ドロドロ。あぁ・・・ありがとうございました。
何度も何度もステージに呼び出されていました。両手を広げて、それに応えている背中が輝いていました。
(今回の座席は3回ともPブロック)

10061045c

そういえば、昨年の同じ6月10日もサントリーホールで、ツィメルマンのリサイタルを聴いたのでした・・・。読み返してみると、同じですね。10日以上たっても、音楽の余韻がずっと残る演奏だったんですよね。なんとかこれらを録音して残してくれないかと、たぶん、彼の演奏を聞いた世界中の人が願っているはず。どうか、この願いが届きますように。

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