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2009/10/05

寺山修司「中国の不思議な役人」

先週の木曜日、パルコ劇場で「中国の不思議な役人」を見てきました。(公式HP

漠然と覚えている寺山修司という人は、無口でするどい目つき。タモリが真似する人・・・。いやはや、この程度ではどうしようもないですね。1977年にパルコ劇場で初演、伊丹十三、山口小夜子というキャストだったそうです。その頃は、渋谷公園通りといえば、「ジャンジャン」・・・なんて知ってる人も少ないですよねー。

そういう時代のアングラと呼ばれる寺山修司、天井桟敷の芝居はどんなだったのでしょう。「身毒丸」も「毛皮のマリー」も寺山修司作品なんですよね。私が見たのは、「身毒丸」が武田真治、白石加代子、「毛皮のマリー」は美輪明宏、いしだ壱成でした。もう10年以上前です。設定こそ虚構だけれど、その中に人間の本質が強烈に描かれている芝居でした。

演出:白井晃 キャスト:平幹二朗 秋山菜津子 岩松了 夏未エレナ 田島優成 小野寺修二 春海四方 吉田メタル 他

舞台の装置や美術がすごかったです。ある時は壁、ある時は路地、ある時は・・・とめまぐるしく変わるのですが、とても機能的。赤が恐ろしさでもあり、混沌でもあり、哀しさでもあり・・・。

誰かに愛されないと死ぬことが出来ない、中国の不思議な役人は、死ぬことを諦めているのか、本当に死にたいのか、実は生きることにも執着がなく、ただ毎日が過ぎていく・・・。平幹二朗さんの存在感はすごいですね。本当に何百年も生きているような、諦めの中にあるきらびやかさ、というのでしょうか。

さらわれてきた少女は娼婦として生きなければならない、という運命を受け入れたのか、それともずっと自分だけは少女のまま生きられると思っているのか…。

少女は、いつしか役人に惹かれていったのかもしれませんが、本当は自分の気持ち次第で役人が死んでしまう事を理解していたのかもしれません。ここの所がちょっと分かりませんでした。舞台の上での、彼女の気持ちが掴めませんでした。無垢故に、残酷だったのかもしれません。

でも、世の中は、もはやどこまでが嘘で、どこからが真実なのか、虚構も積み重なるうちには、いずれ事実になってしまう・・・寺山ワールドと同じなのかもしれない、なんて、帰りに何年ぶりかで歩いたセンター街で感じました。

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コメント

寺山修司・・・
懐かしい。

大学時代に良く読んでました。

多才な方でしたね。競馬もね。

smileコリパンさん、こんばんは!
寺山修司、ちゃんと読んだことないんですよ。
でもたくさんのものを残された方ですよね。
あらためて全く古さを感じなかったので、
人の本質は不変だな、と思いました。

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