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2008/09/14

小澤征爾指揮 サイトウ・キネン・オーケストラ

小澤征爾指揮 サイトウ・キネン・オーケストラ
モーツァルト : 交響曲第32番 ト長調 K318
武満徹 : ヴィジョンズ
マーラー:交響曲第1番 ニ長調「巨人」
9月6日(土) 松本文化会館

オーケストラBプログラムの初日、ヤナーチェクのオペラ「利口な女狐の物語」から1週間がたち、オーケストラの演奏会を聞きました。座席は1階の後方でした。近くにNHKの生放送のためのテレビカメラがありました。

この日は3曲、それぞれコンサートマスターが変わりました。やはり弦楽器の厚みや響きが違うと思いました。1曲目が始まる前に、亡くなった楽団員の方への黙祷がありました。

さて、一曲目のモーツァルト。コンマスは男性で、ちょっとお名前分かりませんでしたがオケは、はつらつとした若々しいモーツァルトで、元気ですっきりした響き。32番は初めてでしたが、交響曲とはいえ、切れ目なく演奏されるもので、オペラの序曲だったかもしれないそうです。
2曲目のヴィジョンズも、初めて聞きました。武満さんの音楽というのは、なんとなくさみしいようで、懐かしくも感じる、ふしぎな揺れというか揺らぎが、ウチから湧いてくるようでもあり、どこかから流れてくるようでもあり、静寂の中にある、何か確実なものが、浮かんでは消えていく・・・。なんだか何が言いたいのか分からなくなりますが、静と動のように相反する感情が、まったく矛盾なくそこに一緒にあるような感覚になります。この曲は、女性のコンマス、たぶんギルバートさんかな。久しぶりに小澤さんの譜面代に総譜が乗っているのを見ました。

さて、休憩後はマーラーの1番。コンマスは豊嶋さん。こういううねるような力強い曲は、豊嶋さんのようなコンマスが安心・・・と勝手に思っております。実際、弦の音がとても力強く太くず~んと響いてきて、美しくも哀しい響きの束でした。管楽器も迫力満点。まったく濁ることなく突き抜けるようなフォルテ、4楽章は、音楽に巻き込まれ行くような感動でした。最後はホルンの人達が立ち上がって演奏してましたけれど、それよりもトランペットやトロンボーンのキラキラした音がホールを駆けめぐってましたね。その上、ティンパニーがまた雄大で素晴らしい・・・ベルリン・フィルのライナー・ゼーガスさんとフランス国立リヨン管のペレグリさんでした。(サイトウ・キネンの初期は、ボストン響のエバレット・ファースさんで、品があって美しい音で、ティンパニってあんな音が出るのね・・・と感動しました。)

それにしても、もはや管楽器や打楽器の顔ぶれを見ると、サイトウキネンも世界オーケストラのような、音もずいぶんと変わってきたと思います。今年はオーボエのトップが古部さんで、宮本文昭さんが辞められた後、ちょっと華やかなトーンがダウンしたように思っていたので、嬉しかったです。でもフルートが工藤重典さんではなくジュネーブ音楽院教授のジャック・ズーンという方。どうやら木製の楽器なのでしょうか?とても柔らかい音なので、ソロで聞いてみたいと思いましたけれど、このオケの中ではちょっと埋もれてしまうというか、響きがかき消されてしまうというか・・・。(この方どうやらボストン響にいたようですね。)
あらためてプログラムでメンバーを見ると、ベルリン・フィルからトランペット、トロンボーン、ティンパニ、クラリネットのライスターさんも元B.P.O.だし、ファゴットに北ドイツ響、モントリオール響、チューバにシアトル響、パーカッションにスウェーデン王立歌劇場、その他にもアトランタ響、オルフェウス室内管、ウィーン交響楽団・・・等々、主席クラスの素晴らしいメンバー。集まってくる方々もこのオケを楽しんでいるんでしょうね。この夢のようなオケを今年も聞くことが出来て、本当に幸せです。素晴らしいマーラーの巨人でした。でもあんなに激しい指揮をしたら、小澤さんは腰痛大丈夫なんでしょうか?ちょっと心配です。

来年は、ブリテンの戦争レクイエムとHPに発表されていました。

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