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2008/07/17

『歩いても歩いても』

歩いても歩いても』 監督:是枝裕和 渋谷アミューズCQN

長男の命日に実家に集まる家族。姉の家族と違い、子連れの女性と結婚した次男は、里帰りがなんとなく気が重い。年老いた母親は、文句を言いながらも、姉とたくさんの料理を次々に作り、年老いた父は、閉院した病院の診察室で息子を待つ。

どこの家族にでもある小さな問題、わだかまり、家族だからこその気易さと、面倒くささとうっとうしさ。思わず笑ってしまうシーンや台詞の数々。みんな同じなんだなぁ・・・と思いましたよ。本当に、母親っていうのは、どうして、あぁズケズケと物を言って、何食わぬ顔をするのでしょうね。そういう「毒」がさらりと描かれていて、改めて日頃の親との関係を思ったり、嫁の立場を振り返ったり・・・。

でも家族ってだからいいんですよね。ちょっと言い合いしても許せるのは、生まれてからの毎日、たくさんの時間を積み重ねてきたからなんだ、と深く思いました。2回見ちゃいました。

しゃっしゃっと人参の皮をむく音から映画が始まるんですが、雑然とした台所に所せましと、食材と出来上がった料理が並んでいく様は、それぞれの家庭にある風景でありながら、そこには、その家族独自の輪が出来上がっていて、意外に嫁や婿の立場では居心地が悪いものだったりするのだけれど、その元々の家族と、後から入ってきた家族との距離感が、台所のシーンだけでものすごくリアルに伝わってきて、娘の目線と嫁の目線の両方で、いろいろな事を感じて、思わず苦笑いでした。

親子の間で変わらないもの、時とともに変わっていくもの、変わってもまた元に戻れるもの、いろいろな関係が、いずれ自分の子との間で起き、そしてそれがずぅっと続いていくんですね。私達は長~い流れの中の、ほんの一点かもしれないけれど、それぞれのその一点はかけがえのないもの、自分達だけが分かる輝きがあるのですよね。しみじみ良い映画だなぁ・・・と思いました。

4344015142歩いても歩いても
是枝 裕和
幻冬舎 2008-05

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