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2008/05/18

ラフマニノフと悲愴と小澤征爾さん

♪指揮:小澤征爾
♪ピアノ:上原彩子
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調「悲愴」
新日本フィルハーモニー交響楽団
於:すみだトリフォニーホール 5月17日(土)15時

2日続きで小澤征爾さん、新日本フィルの特別演奏会。
2004年12月にボロドスのピアノ、小澤さん指揮の新日本フィルで聞いて以来の生ラフマ3番かな。何しろ、ラフマニノフP協3番は、昔々、その昔(25年位前かな?)「アルゲリッチ&小澤、ラフマニノフP協3番 新日本フィル」というチケットを握りしめ、会場についたらなんと、演奏者の都合により曲目変更・・・「チャイコフスキーP協1番」になっていたという、忘れることの出来ないショックな思い出が。それだけこの曲は奏者にとって、テクニックだけではなく、すべての面で難しいのでしょうね。

昨日の余韻に包まれつつ、この日は2列目。鍵盤もよく見える席。ドキドキワクワク!
ところが、出てきた小澤さんは一目で分かるほど疲れていて、顔色も悪く、心配になりました。ずっと新日本フィルとのツァー続きで、「オペラの森」の後、ほとんど休んでいないのかもしれないですね。先日の「ファウストの劫罰」の時もやや疲れて見えましたが、16日のサントリーは元気に見えましたので、ほっとしていたんですが。やはり19日、20日の公演は中止になったそうです。(NJPサイト) この後は水戸室内管弦楽団と国内、海外公演がありますが、忙しすぎです・・・。

さて、演奏の方ですが、上原彩子さんは2002年のチャイコフスキーコンクールで、優勝して一躍有名になり注目されたピアニストです。今回初めて聞きました。けして大きくない身体で、エネルギッシュに弾いていました。小澤さんは暗譜でフォローというよりも、ひたすら上原さんを見続けて指揮をしていました。相当珍しいかも。R.ゼルキン、P.ゼルキン、ポリーニ、アルゲリッチ、ツィメルマン、ボロドス、ユンディ・・・と様々なピアニストとの共演を見てきましたけれど、こんなにピアニスト側に身体を向けて、見守るというのか、引っ張るというのは、初めて見たような気がします。上原さんのピアノは、なんとなくまだこの曲が自分の手の内に入っていないような、所々ダイナミックなんだけれど、全体的にはワクワクしてこないというか・・・。ロマンティックさが足りないというか・・・。でも今度は別の曲を聞いてみたいです。

ラフマニノフP協3番のCDは7枚ほど持っていますがおすすめはキーシン。ライブ録音なので、音響はよくないけれど、ライブならではの迫力があり熱が伝わってきます。疾走する野生馬のようなキーシンとそれを見守りながらも一緒に駆けていく小澤さんとボストン交響楽団の演奏。

B000V2RWXK ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
キーシン(エフゲニー) ラフマニノフ リスト
BMG JAPAN 2007-11-07

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B0009N2VDW ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
アルゲリッチ(マルタ) ラフマニノフ チャイコフスキー
ユニバーサル ミュージック クラシック 2005-06-22

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アルゲリッチの版は最近買いましたが、なんとなくくやしくて聞いてなかったので、今夜聞いております。30代の演奏で、やっぱり、す、すごいわ。ミスタッチなんて気にならないです。情熱が有り余ってるみたいです。これもライブ録音です。

さて、後半のチャイコフスキーの悲愴。前日の夜に聞いてから、ずっと身体の中で聞こえ続けているような気がするくらいでしたので、それが2重に深まって広がっていく感じでした。小澤さんがとても疲れていて、体調が悪いのは、たぶんオケの人達みんな感じていたでしょうけれど、棒が振り下ろされれば、その瞬間からみんな高みに行けちゃうのだと思う。良い演奏の時の感覚は、細胞が記憶しているんじゃないかと思います。たぶん、それは奏者も聴衆も。そして感動する境界まで細胞の記憶を辿ってみんなが上がっていくと、後は小澤さんがその先の感動の扉をあけてくれる。それは小澤さんに限らず、ジャンルに限らず、音楽にはそういう奇跡の扉が開く時があって、それを求めて演奏会に通ってしまうんです。

B0018BL6VC

NHKクラシカル 小澤征爾 ベルリン・フィル 「悲愴」 2008年ベルリン公演
小澤征爾 チャイコフスキー ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
NHKエンタープライズ 2008-07-25

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7月25日にベルリンフィルとの「悲愴」が、発売されるそうです。先日、NHKハイビジョンで放送されていた今年1月のベルリンでの「カラヤン生誕100年」の時の素晴らしい演奏です。

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