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2008/04/20

オペラ 「エフゲニー・オネーギン」

noteチャイコフスキー:歌劇『エフゲニー・オネーギン』
指揮:小澤征爾
演出:ファルク・リヒター
☆キャスト
オネーギン:ダリボール・イェニス(Br)
タチヤーナ:イリーナ・マタエワ(S)
レンスキー:マリウス・ブレンチウ(T)
オリガ:エレーナ・カッシアン(Ms) 
グレーミン公爵:シュテファン・コツァン(Bs)
ラーリナ夫人:ミハエラ・ウングレアヌ(Ms)/他

演奏:東京のオペラの森管弦楽団
合唱:東京のオペラの森合唱団

東京文化会館 15時開演 終了18時30分

ファルク・リヒターの新演出の舞台はこちらのe+ CLASSIXで様子が分かります。

シンプルな舞台の後方に、静かにシンシンと降り続ける雪は、閉ざされた世界、たぶんタチヤーナの立場や、世間の常識や、それぞれの運命など、自分の力では押しのけることの出来ないものを表していたのかも。だからこそ、最後にオネーギンを振り切って、雪のカーテンを走り抜けていった演出は、彼女の後ろ姿に凛とした決意が見えて印象的なシーンでした。

それにしても、オネーギン、さんざんフラフラと放浪してきて、戻ってみれば、昔振った女の子が、今やグレーミン公爵の妻となり、美しく輝いているではありませんか。人妻にやっぱり愛してる!なんて声かけちゃうけれど、「夫とともに生きます」ときっぱりふられ、「もう死ぬしかない」とがっくりうなだれて、舞台は暗転THE END!プーシキンの原作を読んだ訳ではないので、彼の持ってる虚しさの元がなんなのかは分かりませんが、大人になりたくない困ったチャンにも見えました。人の持っている埋められない心の闇は、この物語だけではなく永遠のテーマですね。そういう点では、シンプルな舞台ゆえに、登場人物の心の動きが際だって良かったと思います。

小澤さんは、相変わらず暗譜。30年ちょっと演奏会に通わせていただいておりますが、いつでも暗譜。指揮台にスコアをおいているのは何度か見た事ありますが・・・。その上、3時間半の演奏はいったいどれほどの体力を使うのでしょう。すごいなぁ・・・。ほぼサイトウキネンのようなメンバーのオケも、繊細な音から荒っぽい力強さまで、素敵なチャイコフスキーでした。

毎年NHKが放送してくれるので、楽しみに待ちたいと思います。

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コメント

 初めまして、「オペラの夜」と申します。

>シンプルな舞台ゆえに、登場人物の心の動きが際だって良かったと思います。

 僕もそう思います。特に決闘シーンには胸に迫るものがありました。

spadePilgrimさん、はじめまして。
チャイコフスキーのオペラは、昨年のサイトウキネンの「スペードの女王」に引き続き小澤さんの指揮で2つめでしたが、雪に閉ざされた北国で、人の噂や慣習の中で押さえ込まれている心の奥底の何かが、出口を探しているような物語を感じました。華やかなパーティシーンでの音楽でさえなんだか哀しい響きのような気がしました。
20日は最終日だった事もあるのでしょうか、舞台全体の雰囲気など良かったですよ。

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<ウィーン・シュターツオパー共同制作/プリミエ> 2008年4月13日(日)15:00/東京文化会館 指揮/小澤征爾 東京のオペラの森管弦楽団 東京のオペラの森合唱団 演出/ファルク・リヒター 美術/カトリーン・ホフマン 照明/カーステン・サンダー 衣装/マルティン・クレーマー 振付/ジョアンナ・ダッドリー タチヤーナ/イリーナ・マタエワ オネーギン/ダリボール・イェニス レンスキー/マリウス・ブレンチウ オリガ/エレーナ・カッシアン グレーミン公爵/シュテファン・コツァン ラーリナ夫人/ミハ... [続きを読む]

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