11月15日 サントリーホール
ギドン・クレーメル / ヴァイオリン
クリスチャン・ツィメルマン(ツィマーマン) / ピアノ・・・持参
♪ブラームス
ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 op.100
ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 op.78 「雨の歌」
ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 op.108
【アンコール】
ニーノ・ロータ:映画音楽「ラ・ドルチェ・ヴィタ(甘い生活)」
モーツァルト :ヴァイオリン・ソナタ第39番 第1楽章、第2楽章
今夜聞いてみて、初めてジャパンアーツのHPに出ていたニューヨークでの評の意味する所が分かりました。
さながら、相手の家で練習しているように、ただそこに奏でられる音を聞きながら、ゆっくりと確かめながら、編んでいくように演奏している二人は、とても大ホールにいるような気負いは、欠片もないのです。
どちらかと言うと、休憩前までの2番と1番は、ホールを埋めている観客の方が緊張しているような空気がありました。あんまり優しくて柔らかい演奏なので、一音だって聞き逃したくないような、息をひそめて耳をそばだてるように、そして何かを期待しつつ、聞いていたように思います。だから正直な所、ちょっとした物足りなさも感じちゃいました。
休憩後の第3番は、クレーメルさんの強いヴァイオリンに反応するように、ツィメルマン様もぐぃ~んと背中に力がみなぎってくるのが見えるようでした。というのも、今夜の席は背中から拝む座席でしたので。
ツィメ様が時々、弾いている時に左手をぐるぅっと回すようにするのを見たいなぁと思っていたのに、譜めくりの方の頭で見えん・・・。アンコールでは見れましたけどね。日本人ではなかった譜めくり君は、ツァーに全部ついて回るのかな?ツィメ様のピアノをあんなに間近で見られるなんて、すごい勉強になるでしょうね。羨ましい・・・。それにしても、ほんの少し足を引きずっているようで、いつものようにスタスタとは歩いていませんでした。
夢のような一夜はまばたきとともに終わり・・・という位、甘い時間はなんと短い事か・・・生活するにはいたりません。アンコールのタイトルがわからず、帰りのホールエントランスに張り出された題名を見て、ためいき!「ら・どるちぇ・う゛ぃた・・・あま~いせ・い・か・つ」と平仮名気分に浸りました。演奏もどきどっき~ん!!なロマンティック・・・。
モーツァルトは、譜面が紙一枚なので、弾き始めたらパラリとめくれてしまうので、途中でばしっと叩いていましたね。思わず会場もみんな笑ってました。この曲を聞くのは初めてなんですが、それぞれがちょっと即興的に弾いてるような所があったのですが、オリジナルもそうなのかな?このパートは僕はこんな風に弾いちゃうぞぉ、なんて掛け合いしているみたいで、すごく楽しそうでした。お互いの「すごさ」が分かりすぎてるから、どんな音でも呼応できちゃうんだろうなぁ・・・。ある意味二人の世界だったのかも。キラキラした「ツィメ様のモーツァルト」でした。
ツィメルマン様の事ばかりに目と耳が引っ張られておりましたが、クレーメルさんがあぁいう音を出す人だとは、思いもよりませんでした。なんていうのかなぁ、柔らかいのだけれど、遠くに響いていくような音というのかなぁ。彼は、パガニーニをギャンギャン、キンキン弾く人、ものすごいテクニックの人、という印象だったのですが、音楽はとても深くて大きくて。フランクが楽しみでなりません。横浜はまだチケットあるみたいだし、行きたくなっちゃったなぁ・・・。
今夜は、休憩時間に青猫さんにお目にかかれて嬉しかったです。素敵で知的な方でした。またお話したいです。
今夜の美しい空間をキラキラした音とともに、ガラスの瓶にいれておきたいような気持ちです。
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