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2007/05/15

『ロストロポーヴィチ 人生の祭典』

先週、シアターイメージフォーラムで『ロストロポーヴィチ 人生の祭典』というアレクサンドル・ソクーロフの映画を見てきました。少し前に前売り券を買いに行ったら、特典DVDをくれました。小さな映画館ですが、座席の背もたれは高くて座り心地もよく、平日の夜という事もあって、20名程の入場者。ゆっくりと見ることが出来ました。ロストロポーヴィチは、先月27日にロシアで亡くなったばかり。まだまだお元気!と去年の12月に新日本フィルに指揮者として登場した時に思ったけれど、とても残念です。あの浪々とした、太くて力強い川の流れのようなチェロの音色を聴くことはもう二度と出来ないかと思うと、とても寂しい。
映画の方は、ロストロポーヴィチとオペラ歌手のガリーナ・ヴィシネフスカヤ夫妻の話でした。ドキュメンタリーとしても映画としても、半端な感じで、第2部はフラストレーションがたまるというか・・・なんで音楽をそんな所で切って繋いじゃうのかなぁ???もっとこのシーンを見せてくれたらいいのに・・・と、ブツブツ思いながら見ました。ソクーロフは何を撮りたかったんだろう?どちらかと言うとロストロポーヴィチよりもヴィシネフスカヤのインタビューの方が長くて深い話だったかも。邦題が「人生の祭典」という華やかなイメージになっているけれど、実際は、「ELEGY OF LIFE」なので、そのまま使った方が良かったんじゃないかな。それにしても、ロシア語は分からないけれど、小澤さんはロストロポーヴィチの弟子という紹介は、監督、ちょっとニュアンスが違うでしょうと言いたいな。他にも、監督のナレーションで意味不明なところがけっこうありました。
映画としての流れはともかく、ロストローポーヴィチの「演奏者は娼婦で作曲家に恋をする」という意味の言葉は、とても印象的。あの暖かくもロマンティックな演奏こそ娼婦の恋だったのね・・・と20年以上昔に聞いた小澤さんと新日本フィルとのドヴォルザークの協奏曲を思い出しました。その後も何度か聞く機会にめぐまれて、いつでもパワフルにチェロを歌わせる姿に毎回感動しました。小澤さんの指揮でウィーンフィルとの最後の共演となったペンデレツキの新作、チェロ協奏曲、全曲通して映像で見たいです。ロストロポーヴィチはきっといまでも、どこかでチェロを弾いているように思います。ご冥福をお祈りいたします。

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